イード・アル・フィトルの意味
フィトルとはアラビア語の「ファタラ」から派生した言葉:ファタラとは分けるという意味です。つまり断食月とそうではない月を分ける。また断食をしている状態と食事している状態を分けること、つまりイフタールを意味します。
フィトルとは「フィトラ」とも語根は同じです。天性の状態に戻ることを意味します。人間のあるべき本来の状態です。つまり人間本来の状態とは、良いことをして、悪いことをしないで、アッラーを信じることです。
本日のメインメッセージは、良いことを続け、悪いことを避けてください。
「あなた方は、人類にもたらされた最善の共同体です。あなた方は正しいことを命じ、邪悪なことを禁じ、アッラーを信仰します。啓典の民も信仰していたなら、かれらのためによかったことでしょう。かれらの中には信者もいるけれど、ほとんどの人は掟破りなのです」(3章110節)
良いことをして、悪いことをしないために、3つのことをします。
- 悪い欲望や悪い習慣、特に私たちの目と舌に対する自制心
- アッラーとクルアーンとの深いつながり、特に毎日の定期的なジャマアの礼拝への参加
- シャワール月での6日間の追加の断食から始めること
現在はシャウワール月。スンナの6日間断食がお勧めです。ラマダーン月に断食できなかった方は補完する期間でもあります。
アブー・アイユーブ・アル・アンサーリーの伝承によると、アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)はいいました。
「ラマダーンの月に断食し、その後シャウワール月の6日間を断食した者は、1年を通して断食したのと同じように報われる」(ムスリム)
つまりラマダーン月の断食は1日に少なくても10倍の報酬(10日間分)カウントされる計算で、30日x10倍で300日、さらにシャウワール月の6日間x10倍で60日、合計360日(太陰暦では1年は約355日)ということで、1年間ずっと毎日断食しているご褒美があります。断食する日はシャッワール月中であれば、いつでも大丈夫です。断食する日が連続していなくても大丈夫です。
イラマダーン月が終わると、とても「寂しい気持ち」になります。なぜだろうと考えました。もちろんアッラーの特別の祝福がラマダーンにはあります。その理由の1つは、集団で一斉に断食するのはラマダーンだけだからです。集団でクルアーンとつながるタラウィーフ礼拝をするからです。集団でイフタールを食べるからです。私たちは基本的に個人で断食はいつでもできます。スンナ礼拝も個人的にいつでもできます。でもラマダーンは特別です。それらを集団で行なうことがすばらしいのです。集団でする絆・連帯感が強まります。つまりラマダーンは集団で善行をする理由をアッラーが与えてくれているのです。これがなくなると、個人的になると、寂しい気持ちになるのです。そして、イード・アル・フィトル家族の絆の大切さを気づかせ、強めてくれるものです。だからこのイードをSirat Rahim、家族や親族を訪問する良い機会としましょう。
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