アーイシャが伝承しました。アッラーの使徒は「あなた方の中で、自分の行ないだけで、楽園に入る者はいないでしょう」と言いました。彼らは「アッラーの使徒よ、あなたでもないのですか」と言いました。預言者は言いました。「私でさえも。アッラーが慈愛をくだされない限りは。アッラーに最も愛される行ないは、たとえそれが小さなものであっても、定期的に行なうことであると知りなさい」と(アル・ブハーリー6467, ムスリム2818)。楽園に入るためには、アッラーの慈愛だけあればよく、善行をしても意味がないという意味ではありません。善行が受け入れられるか否かはアッラーの慈愛が決めるので、善行の大小は重要ではないという意味です。例えば、アッラーはある人には他の人よりも多くの財産や能力を与えます。そのとき、自分よりもたくさんの善行ができるかもしれません。それを見て、ある人は心配や不安になるかもしれません。また他人と比べるとプレッシャーに感じたりイライラしてしまうかもしれません。しかし、このような気持ちになる必要はなく、たとえ小さなことであっても、アッラーはその人が継続して行なう善行を奨励しているのです。

言い換えれば、誠実さのある小さな善行の方が、誠実さのない大きな善行よりも優っているともいえるでしょう。預言者ムハンマド(かれにアッラーの平安とご加護がありますように)は言いました。「行為は意図によって判断される。ヒジュラ(移住)がアッラーとその使徒のためである者は、その移住はアッラーとその使徒のためであり、移住が何か現世的なもののため、あるいは結婚する妻のためである者は、その移住は自分が移住したもののためである」(アルブハーリーとムスリムの言葉)https://sunnah.com/bukhari:1

  • 私たちの崇拝行為がアッラーに受け入れられるためには、3つの条件があります。
    • イーマーン(信仰心)
    • イフラース(誠実さ)
    • イッティバーァ(預言者の方法で行なうこと)
  • 誠実さとは?
    • アッラーのためだけに行動を起こすこと
    • アッラー以外の自分の崇拝行為の証人を望まず、アッラー以外からそれに対する報酬を求めないこと
    • あなたの本音と建前が同じとなること

イブン・アッバース(かれにアッラーのご加護を)の伝承によると、アッラーの使徒(かれにアッラーの平安とご加護がありますように)が主から伝えたものとして言いました。

「本当にアッラーは、善行と悪行を書き記され、それを説明しました。善行をしようと思いながらそれをしなかった者は、アッラーはそれを完全な善行として御自身で書き記される。そして、もし彼がそれを実行するつもりで、実行したならば、アッラーは、10の善行から700倍、さらに何倍にもなって、それを御自分の御元に書き留める。また、もし彼が悪行をするつもりで、それをしなかったならば、アッラーは、それを完全な善行として御自分で書き留める。また、もし彼がそれ(悪行)を意図して実行したならば、アッラーはそれを1つの悪行として書き記す」(アル・ブハーリー、ムスリム)https://sunnah.com/nawawi40:37