はじめに:創造主の存在は何を意味するのか
クルアーンを読むことによって、人間は創造主アッラーを「発見」します。そして、自らが創造された存在であることを知ります。創造された存在であるならば、そこには創造された目的があるはずです。クルアーンの最大の目的は、創造主の存在を証明することではありません。むしろ、宇宙や自然、そして人間自身の内面に存在する数々の「アーヤート(印)」を通して、人間に創造主を発見させ、その創造主が示す道徳的命令に従うよう導くことにあります。その結果として、人間社会は善と正義へと導かれるのです。
私たちは、宇宙や自然が驚くほど秩序ある法則に従って運行していることを知っています。しかし、その秩序や法則そのものが、なぜ存在するのかという問いに対して、自然そのものは答えることができません。自然は一定の法則に従って自律的に働いていますが、それ自体が独立した究極の存在ではないからです。自然には、自らの存在理由を説明し、自らに存在を与える力はありません。多くの人は、宇宙や自然は各部分が相互に支え合い、因果関係によって成立しているため、外部の存在を必要としないと考えます。しかし、生物の各器官が互いに支え合って生命を維持しているからといって、その生物全体が「なぜ存在するのか」を説明できるわけではありません。同様に、自然界のあらゆる現象が因果関係によって結び付いていたとしても、「その因果律そのものは、どこから存在を得たのか」という問いには答えられません。
こうして私たちは、より根本的な問いに直面します。「世界はどこから存在を得たのか」「なぜ何も存在しないのではなく、この世界が存在するのか」という問いです。人間は理性によって深く考察することはできます。しかし、人間の理性だけでは、その最終的な答えに到達することはできません。なぜなら、人間は宇宙や自然の創造者ではないからです。クルアーンは、この根本的な問いを次のように投げかけます。「それともまたは、かれら(非信者)は無から創られたのか。それともまたは、かれら自身が創造者なのか。それともまたは、かれらが諸天と地を創造したのか。いや、かれらには信仰がないのです」(クルアーン52章35–36節)
クルアーンは、この問いに対して明確な答えを示します。自然を含むすべての存在に存在を与える究極の根拠、すなわち全存在の源こそが創造主アッラーです。原因が無限に遡ることはなく、あらゆる存在は唯一の創造主にその存在の根拠を持っています。そして、創造主の存在によって初めて、人間には客観的な人生の目的と道徳の基準が与えられます。その基準は、多数決や文化、時代の価値観によって決まるものではありません。創造主が人間のフィトラ(本性)に基づいて定めた普遍的な基準です。人間を創造した方こそ、人間にとって何が善であり、何が悪であるかを最もよく知っているからです。アッラーは、人間を目的をもって創造し、その目的に従って生きるための道徳的命令をクルアーンを通して示しました。「あなた方は共同体となり(人びとを)善に招き、適正を命じ、邪悪を禁じるようにしなさい。かれらは成功する人なのです」(クルアーン3章104節)
イスラームでは、自然界は創造主の命令、つまり自然の摂理や物理法則に完全に従って存在していると理解します。一方、人間に対する創造主の命令は道徳的命令として示されています。自然には選択の自由はありませんが、人間にはその命令に従う自由も、従わない自由も与えられています。しかし、その自由は無責任なものではありません。人間は死によってすべてが終わる存在ではなく、やがて来世において審判の日に創造主の前へ立ち、自らの行いについて責任を問われます。創造主の道徳的命令に従って生きた者には楽園が約束され、それに背いた者には地獄が待っています。このように、創造主の存在を知ることは、単に宇宙の起源を理解することではありません。それは、人間が自らの存在理由を知り、人生の目的を見出し、自らの行動に責任を持って生きることを意味します。クルアーンは、人間をその真理へと導くための啓示なのです。
一方で、創造主アッラーは人間が弱い存在であり、過ちを犯しやすいこともご存じです。そのため、人間にはタウバ(悔悟・改心)の道が常に開かれています。人は罪や過ちを犯したとしても、謙虚に心から反省し、アッラーに立ち返り、赦しを求めるならば、アッラーはその罪を赦してくれます。クルアーンには次のようにあります。「則を越えて、自らを害したわたしの僕たちに言いなさい。それでもアッラーの慈愛に対して、絶望してはならない。アッラーは、確かにすべての罪を赦されます。かれはよく赦す方、慈愛深いお方なのです」(クルアーン39章53節)このように、イスラームは単に善悪を裁く宗教ではありません。人間に道徳的責任を求める一方で、何度でも創造主に立ち返る機会を与える「慈愛と救済」の教えでもあります。人間は失敗しても絶望する必要はありません。アッラーのもとへ立ち返り、人生を正すことによって、新たな歩みを始めることができます。創造主は、人間を罰することよりも、人間が悔悟・改心して正しい道へ戻ることを待っているのです。
6月25日木曜日
Dompet Dhuafa HQ 訪問(Dr. Ahmad Juwaini理事長・元国家シャリーア経済・金融委員会(KNEKS)ディレクター)(ジャカルタ特別州南ジャカルタ市)
「かれらに対する導き(の責任)は、あなた(ムハンマド)の上にはありません。アッラーは御心にかなう人を導きます。あなた方が施す善いものは何であれ、あなた方自身(の魂)のためです。(また)あなた方が施すものは何であれ、アッラーの尊顔を願うものです。(そして)あなた方が施す善いものは何であれ、あなた方にすべて返されるでしょう。あなた方は不当に扱われることはありません」(クルアーン2:272)「本当に信仰して善行し、礼拝を守り、施しをする人には、かれらの主からの報酬があります。かれらには恐怖もなく、悲哀もありません」(クルアーン2:277)


6月26日金曜日
Zona Madina, Bogor 訪問(Kampus Budi Bakti School of Management:ブディ・バクティ経営大学)(西ジャワ州ボゴール市)
「敬虔さと篤信のために助け合い、罪と敵対行為のために助け合ってはいけません」(クルアーン5:2)


6月27日土曜日
Masjid Agung Discovery Residences, Bintaro 講演会(Wakil Ketua DKM: Dr. H. Askif Pasaribu 元北スマトラ・イスラーム大学農学部講師・学生部副学部長)(バンテン州南タンゲラン市)
「アッラーのマスジドを差配する人たちとは、アッラーと最後の日を信じ、礼拝の務めを守り、定めの施しをなし、アッラー以外の何ものも恐れない人たちだけです。これらの人たちは、導かれた人となるでしょう」(クルアーン9:18)

6月28日日曜日
Masjid Nurul Hidayah, Bandung 講演会(Helma Agustiawan, M.E. 国家シャリーア経済・金融委員会(KNEKS)Deputy Director of Sharia Business Incubator)(西ジャワ州バンドン市)
「アッラーは家々(礼拝所)が高く立派に立てられ、(そこで)かれ(アッラー)の御名を唱念するように許され(命じ)ました。朝な夕な、その中でかれを賛美するようにと」(クルアーン24:36)

Masjid Salman ITB(バンドン工科大学マスジド・サルマーン)講演会(Hari Utomo, MBA.バンドン工科大学非常勤講師)(西ジャワ州バンドン市)
「アッラーは至高であり、かつ真の王です。それであなたへの(各々の)啓示が完了する前に、クルアーン(の復唱を)を急いではいけません。(むしろこのように)言いなさい。わたしの主よ、わたしの知識を深めてくださいと」(クルアーン20:114)



6月29日月曜日
国立イスラーム大学(UIN)スナン・グヌン・ジャティ・バンドン校講演会(Prof. Dr. H. Dindin Solahudin大学院副学長)(西ジャワ州バンドン市)
「いや、夜間も敬虔に平伏礼し、あるいは立って礼拝にうちこんで、来世に備え、また主(アッラー)の御慈悲を請い願う者と非信者は同じ)なのか。言いなさい。知っている者と、知らない者と同じであろうか。(しかし)諭しを受け入れるのは、思慮ある者だけなのです」(クルアーン39:9)

インドネシア国立研究イノベーション庁(BRIN)バイトル・イルミ・マスジド(Masjid Baitul Ilmi)講演会(Ketua DKM:Dr. H. Sabar Budi Raharjo BRIN教育研究者)(西ジャワ州バンドン市)
「アッラーはあなた方の中、信仰する人や、知識を授けられた人に多くの位階を上げます。アッラーは、あなた方が行う一切を知り尽くします」(クルアーン58:11)

Yayasan Daarut Tauhid, Bandung 講演会(Dewan Pembina: Dr. Budi Faisalバンドン工科大学建築都市計画政策学部建築学科講師)(西ジャワ州バンドン市)
「またかれらは、かれへの敬愛から、貧者と孤児と捕虜に食物を与えます」(クルアーン76:8)



6月30日火曜日
Masjid Baiturrahman, Pamulang, Tangerang Selatan 講演会(バンテン州南タンゲラン市)
「言いなさい。わたしの主は、公正を命じました。そしてどこのマスジドでもあなた方の顔を(アッラーへの信仰に)向け、かれを呼び、かれに至誠の信心を尽くしますと。かれがあなた方を最初に創ったと同様に、あなた方は戻る(復活する)のです」(クルアーン7:29)



7月1日水曜日
Masjid Adz Dzikri, Depok 講演会(Ketua DKM:Prof.Dr.Yunus Daudインドネシア大学数学自然科学部物理学科地熱学教授)(西ジャワ州デポック市)
「信仰する人たちよ、アッラーを常に唱念しなさい」(クルアーン33:41)




7月2日木曜日
Masjid As Sofia, Bogor 講演会(Prof. Dr. Murniati Mukhlisinタズキア大学前学長・イスラーム会計学教授)(西ジャワ州ボゴール市)
「アッラーの道において自分の財産を施す人たちの例えは、1粒が7穂に育ち1穂が100粒を付ける(穀物の)ようです。アッラーは御望みの人に多く与えるのです。アッラーは広大にして、すべてをご存知なのです」(クルアーン2:261)


東ジャワのスラバヤに移動
現在のスラバヤ空港にはファミリーマートがあります。

7月3日金曜日
Masjid Al Ikhlas, Palm Spring Regency, Surabaya 講演会(東ジャワ州スラバヤ市)
「あなたがたの中には、善へ招き、正しいことを命じ、悪を禁じる共同体がなければならない。そのような者こそ成功する者である」(クルアーン 3章104節)



マドゥラ島への旅。 現地で絶大な人気を誇る名店「Bebek Sinjay(べベック・シンジャイ)」を訪れ、名物の「Bebek Goreng(ベベック・ゴレン:アヒルの唐揚げ)」を堪能しました。外は香ばしくカリッと揚がり、中の肉は驚くほど柔らかくジューシー。アヒル特有の旨味を存分に味わえる一品でした。べベック・シンジャイは、マドゥラ島を代表する人気店として知られています。マドゥラ島を訪れたなら、一度は味わっておきたい名物グルメの一つです。



Dompet Dhuafa Jawa Timur オフィス訪問(Dr. Firman ボゴール農科大学講師・東京大学農学博士)(東ジャワ州スラバヤ市)



Masjid At Taubah, Jawa Timur 訪問(東ジャワ州)
「信仰する人たちよ、心から改心してアッラーに帰りなさい。主は、あなた方の様々な悪を払い、川が下を流れる楽園に入らせるかもしれない。その日アッラーは、預言者やかれと共に信じる人たちを、辱しめることはしない。かれらの光は、両手の間(前方)とその右側に閃くでしょう。かれらは(祈って)言います。主よ、わたしたちのために、光を完全にして、わたしたちをお赦しください。あなたはすべてのことに全能であられます」(クルアーン66:8)

スラバヤで有名な老舗の味、「Soto Ayam Ambengan(ソト・アヤム・アンベンガン:インドネシア風チキンスープ)」を堪能しました。アンベンガン風ソトは、鶏の旨味をじっくり引き出した黄金色のスープが特徴で、ターメリックなどの香辛料が織りなす奥深い風味と、優しい味わいが楽しめます。さらに、砕いたクルプック(えびせん)から作られる「Koya(コヤ)」を加えることで、スープに香ばしさと濃厚なコクが加わります。この店の最大の特徴は、創業以来受け継がれてきた「秘伝の継ぎ足しスープ」です。毎日新しいスープを加えながら、伝統の味は、多くの地元の人々に愛され続けています。


UNIDA Gontor(ダルッサラーム大学ゴントール)講演会(Ust. Dr. Mujtaba イスラーム信仰教理学講師)(東ジャワ州ポノロゴ県)
「あなた方(信者)は、かれら(多神教徒)がアッラーの他に呼ぶものを悪く言ってはいけません。さもないと、かれらは知識もなく、敵意をもってアッラーを悪く言うからです」(クルアーン6:108)



スラバヤを代表する名物料理「Rawon(ラウォン:インドネシア風ビーフスープ)」を堪能しました。ラウォンは、東ジャワ地方を代表する伝統料理で、黒褐色のスープが特徴です。この独特の色合いは、「Keluak(クルワック)」という木の実を使用しているためで、深いコクとほのかな苦み、豊かな香りが牛肉の旨味と絶妙に調和しています。ラウォンは、その奥深い味わいが世界的にも高く評価され、2023年にはグルメガイド「TasteAtlas」の「世界で最も美味しいスープ(Top 10 Best Rated Soups in the World)」で第1位に選ばれました。

7月4日土曜日
Pondok Pesantren Modern Darussalam Gontor(ポンドック・プサントレン・ゴントール)訪問:今年創立100周年を迎えた寄宿型のイスラーム中等・高等学校(インドネシア独立以前から存在する)(東ジャワ州ポノロゴ県)
「かれ(アッラー)は、御心にかなう人に英知を与えます。英知を与えられた人は、本当に善いものを多く与えられた人です。思慮ある人の他は、誰も留意しないでしょう」(クルアーン2:269)

Masjid Tegalsari(テガルサリ・マスジド)訪問(東ジャワ州ポノロゴ県)
Pesantren Tegalsari(プサントレン・テガルサリ)は、ポノロゴ地域におけるイスラーム教育の源流の一つです。その教育精神とダアワの伝統は、後にポンドック・プサントレン・ゴントールへと受け継がれました。ゴントールはその伝統を大切に守りながら、現代教育を融合させ、インドネシアを代表するイスラーム教育機関へと発展しました。ゴントールの創設者たちは、ポノロゴ地域のウラマーの家系に属し、プサントレン・テガルサリの教育的・宗教的伝統の影響を受けた系譜にあります。1926年、Ahmad Sahal、Zainuddin Fananie、Imam Zarkasyiの「Trimurti(3人の創設者)」がゴントールを近代的なプサントレンとして再建しました。



Dompet Dhuafa Farm, Madiun 訪問(貧困者支援のための羊飼育経営)Dompet Dhuafaは貧困支援を単なる寄付で終わらせるのではなく、「羊飼育経営(DD Farm)」を通じて、生活困窮者が安定した収入を得られるよう支援しています。飼育技術や経営ノウハウを学び、自立した畜産経営者となることを目指す、イスラームのザカートとワクフを活用した持続可能な社会貢献モデルです。


インドネシアの人気料理「Ikan Gurame Goreng(イカン・グラメ・ゴレン)」を堪能しました。使用されるグラミー(ジャイアントグラミー)は淡水魚で、身が厚くふっくらとしており、クセが少ないためインドネシアで非常に人気の高い魚です。今回は、カラッと香ばしく揚げたグラミーに、甘みと辛み、そして酸味が絶妙に調和した特製ソースがたっぷりとかけられた一皿でした。

Masjid Ash-Shoobirin, Surabaya 講演会(東ジャワ州スラバヤ市)
「(ムハンマドよ)言いなさい。信仰するわたしの僕たちよ、主(アッラー)を意識しなさい。現世において善行をなす者には、善いこと(報奨)があります。アッラーの大地は広大なのです。よく耐え忍ぶ者は、真に惜しみない報奨を受けます」(クルアーン39:10)

7月5日日曜日
Masjid Darussalam, Pucang Ad, Surabaya 講演会(東ジャワ州スラバヤ市)
「アッラーは(人びとを)平安の住まいに招き、かれが望む人をまっすぐな道に導きます。善行をした人には最高の報奨があり、また追加もあります。暗さや恥辱がかれらの顔を覆うことはありません。これらの人びとは楽園の住人で、かれらはその中に永遠に住むでしょう」(クルアーン10:25-26)


Masjid Assalam Purimas, Surabaya 講演会(東ジャワ州スラバヤ市)
「あなた方が挨拶されたときは、それよりもさらに丁重な挨拶をするか、同じような挨拶を返しなさい。誠にアッラーはすべてのことを清算なされます」(クルアーン4:86)




東ジャワを代表する名物料理「Soto Ayam Lamongan(ソト・アヤム・ラモンガン)」を堪能しました。ラモンガン地方発祥のこのソトは、鶏の旨味が凝縮された黄金色のスープが特徴です。ターメリックなどの香辛料が絶妙に調和し、さっぱりとした味わいの中にも深いコクが感じられます。砕いた揚げクラッカー(クルプック)を細かくしたコヤ(Koya)を加えることで、スープに一層の香ばしさとまろやかさが生まれ、ラモンガンならではの味わいを楽しむことができます。


今では日本でもナシゴレンを食べられるお店が増えましたが、やはり本場の味には格別の魅力があります。その理由の一つが、Anglo(アングロ)と呼ばれるジャワ地方で古くから使われている伝統的な炭火コンロです。木炭の強い火力で一気に炒めることで、ご飯一粒一粒に香ばしい燻香(くんこう)がまとい、ガスコンロではなかなか再現できない独特の風味が生まれるのです。

ナフドラトゥル・ウラマー(NU)博物館訪問(Dr. KH. Moh. Mukhrojinスラバヤ17アグストゥス1945大学イスラーム教育担当講師)(東ジャワ州スラバヤ市)
NU設立の直接の契機は、1924年に結成されたヒジャーズ委員会(Komite Hijaz)でした。当時、Ibn Saudがヒジャーズ地方を支配し、メッカ・メディナで伝統的なイスラーム実践(信教の自由)が制限されることを懸念したインドネシアのウラマーたちが、聖地での四大法学派や伝統的宗教実践の尊重を求める代表団を派遣しました。ジャワ文化を残しながらイスラームの実践を求める活動を継続するための組織として、1926年1月31日(16 Rajab 1344 H)、スラバヤでナフダトゥル・ウラマー(NU)が正式に設立されました。現在でもスラバヤは「NU発祥の地」として広く認識されています。現在のNU本部はジャカルタにありますが、組織の歴史的なルーツはスラバヤにあります。現在の正式会員は約4,000万~6,000万人、広い意味での支持者・NUの伝統に属すると考える人は約1億5,000万人を超えるとされ、世界最大規模のイスラーム組織の一つとなっています。
ナフダトゥル・ウラマー(NU)が掲げる基本理念(Mabādi’ dan Prinsip Ahlussunnah wal Jama’ah an-Nahdliyah)には、以下の4つの価値観があります。
①タワッスト(Tawassuṭ/توسط)
中道・穏健:極端に走らず、バランスの取れた立場を重視すること
②タワーズン(Tawāzun/توازن)
均衡・調和:宗教と社会、権利と義務、精神性と現実生活などのバランスを保つこと
③タサームフ(Tasāmuḥ/تسامح)
寛容・相互尊重:異なる意見や宗派、宗教、文化を尊重し、平和的な共存を目指すこと
④イィティダール(I‘tidāl/اعتدال)
公正・正義・節度:偏りなく公平に物事を判断し、正義を貫く姿勢
https://duta.co/kunjungan-sensei-sugimoto-jepang-ke-museum-nu-1-bangkitkan-semangat-pengelola




Masjid Al Irsyad 講演会(東ジャワ州スラバヤ市)
「この啓典(クルアーン)には全く疑わしいものはなく、(アッラーを)意識する(信者)たちにとっての導きです」(クルアーン2:2)


Masjid National Al Akbar Surabaya 訪問(東ジャワ州スラバヤ市)
「それともまたは、かれら(非信者)は無から創られたのか。それともまたは、かれら自身が創造者なのか。それともまたは、かれらが諸天と地を創造したのか。いや、かれらには信仰がないのです」(クルアーン52:35-36)

7月6日月曜日
スラバヤからジョグジャカルタまでは、Kereta Api Indonesia(KAI)の特急列車を利用しました。乗車したのは、インドネシアを代表する特急列車「Argo Semeru号」のExecutiveクラス。午前9時5分にSurabaya Gubeng駅を出発し、ジョグジャカルタへ向かいました。座席は非常に快適で、リクライニングを倒すとほぼフルフラットになるほどゆったりしています。車窓には、のどかな田園風景や村々が次々と広がり、インドネシア・ジャワ島ならではの景色を楽しみながらの鉄道旅となりました。また、走行中は踏切や線路沿いに人や車両が多いためか、列車は頻繁に汽笛を鳴らしながら走ります。その力強い警笛の音を聞いていると、「インドネシアを鉄道で旅している」という実感が一層湧き、旅情を感じさせる印象的な体験となりました。


なぜ創造主(アッラー)は唯一でなければならないのか?
クルアーンのタウヒード(唯一神信仰)は、単に「神は一つしかいない」という数の問題ではありません。それは、宇宙の秩序、人間の人生の目的、客観的な道徳、そして最後の裁きが、一つの原理のもとに統一されるための根本原理です。もし創造主が複数存在すると仮定するなら、それぞれが異なる道徳的命令を下す可能性があります。例えば、創造主Aが「これを行ないなさい」と命じ、創造主Bが「それを行なってはならない」と命じたなら、人間は両方に完全に従うことはできません。一方に従えば、他方には逆らうことになります。そのような世界では、絶対的な道徳も、公正な裁きも成立しません。逆に、すべての創造主が常に完全に同じ命令を与えるのであれば、複数存在する必然性はありません。完全に一致する絶対的な意志は、実質的には唯一の創造主と変わらないからです。クルアーンは、このことを簡潔に述べています。「もし天地にアッラー以外の神々があったなら、天地は必ず乱れていたであろう」(クルアーン21章22節)したがって、宇宙の究極的な存在根拠が一つであり、人間に与えられる道徳的命令が一つであり、最後の裁きの基準も一つであるためには、その根拠となる創造主もまた唯一でなければなりません。このように、タウヒードとは単なる神の数を論じる教義ではありません。それは、宇宙の存在、人間の人生の目的、客観的な道徳、そして最後の裁きと救済を、一人の創造主のもとに統一して理解するクルアーンの世界観そのものなのです。

12:51定刻にジョクジャカルタ駅に到着。駅内でDr. Acep Purqonバンドン工科大学理学部・物理学科(複雑系・計算物理)講師(金沢大学博士号取得後、京都大学博士研究員)との出会いがありました。

ジョグジャカルタを代表する名店「Soto Kadipiro(ソト・カディピロ)」を訪れ、チキンソトとビーフソトの両方を堪能しました。チキン・ソトは鶏の旨味を生かした優しい味わい、ビーフソトは牛肉の深いコクと旨味が溶け込んだ濃厚な味わいが魅力で、どちらも甲乙つけがたい美味しさでした。インドネシアの食文化の奥深さを改めて実感できました。



Masjid Nurul Ashri, Yogyakarta 講演会(Dr. Imam Wicaksonoガジャマダ大学人文学部アラビア語学科講師)(ジョグジャカルタ特別州)
「信仰する人よ、アッラーに(信仰上)堅固にして、公正に証言しなさい。人びとを憎むあまり、公正さを失ってはいけません。公正であることが、(アッラーを)意識することに近いのです。アッラーを意識しなさい。アッラーはあなた方の行なうことを熟知しておられます」(クルアーン5:8)


老舗レストラン「Ayam Goreng Bu Tini(アヤム・ゴレン・ブ・ティニ)」を訪問しました。ジョグジャカルタの名物料理として知られる「Ayam Goreng(アヤム・ゴレン:インドネシア風鶏の唐揚げ)」を堪能しました。インドネシアのアヤム・ゴレンは、日本の唐揚げとは異なり、ターメリックやコリアンダー、ニンニクなどのスパイスで下味を付けてから揚げるため、独特の豊かな風味が楽しめます。

Teras Dakwah, Yogyakarta 講演会(Associate Prof. Dr. Ridwan Wicaksono ガジャマダ大学工学部電気工学・情報技術学科助教授:千葉大学博士号取得)(ジョグジャカルタ特別州)
Teras Dakwah(ジョグジャカルタ)は、若者向けの現代的な教育活動で知られるコミュニティです。「クルアーンは知識の探究、倫理、社会貢献の方向性を示す書である」という観点から、講演の中心は通常「クルアーンを現代社会にどう生かすか」というテーマになります。日本のアニメに興味を持つ若者がとても多い印象でした。





7月7日火曜日
Masjid Jenderal Sudirman, Yogyakarta講演会(ジョグジャカルタ特別州)



Loman Park Hotel, Yogyakarta 講演会(ジョグジャカルタ特別州)
「善いことへの報いは、善いことでなくて何であろう」(クルアーン55:60)


Masjid Jogokariyan, Yogyakarta 講演会(ジョグジャカルタ特別州)
このマスジドでは、「マスジドは礼拝だけでなく、人を育て、助け、地域を支える中心である」という考え方が実践されています。
「確かにアッラーは決して人間を損ないません。でも人間は自らを損なうのです。かれが、かれらを召集する(審判の)日、かれらは昼間の1時間も(現世や墓の中に)留まらなかったかのように(短く感じつつ)、互いに認識するでしょう。本当にアッラーとの会見を嘘だとした人たちは損失者で、導かれなかった人たちです」(クルアーン10:44-45)



7月8日水曜日
朝食は「Soto Boyolali(ソト・ボヨラリ)」を堪能しました。今回はビーフソトを注文。牛肉から溶け出した旨味とコクがスープ全体に広がり、あっさりとしながらも深い味わいが印象的でした。ソト・ボヨラリは、インドネシア中部ジャワ州のボヨラリ地方を代表するソトで、澄んだスープに牛肉の旨味を生かした上品な味わいが特徴です。シンプルな見た目ながら奥深い美味しさがあり、地元の人々はもちろん、旅行者にも愛されている一杯です。


Masjid Al Ikhlas, Depok Maharaja, Jawa Barat 講演会(西ジャワ州デポック市)
「かれは死と生を創られた。それは、あなたがたのうち誰が最も優れた行いをするかを試されるためである」(クルアーン 67:2)




昼食は「Soto Mbok Giyen(ソト・ムボク・ギエン:ギエンお母さんのソト)」を堪能しました。チキン・ソトは鶏の旨味が優しく広がるスープはとても美味しく、一度食べるとまた食べたくなる、まさにやみつきになる味です。価格は1杯13,000ルピア(約120円)。インドネシアを代表する国民食で、地域ごとに数え切れないほどの種類があります。日本人にとっては、「麺の入っていないラーメン」のような存在と考えるとイメージしやすいでしょう。また、インドネシアではソトのお供は必ずと言ってよいほど「白ごはん」です。そのため、多くのお店では白ごはんを別添えにするだけでなく、最初からソトの中に白ごはんを入れて提供するオプションも用意されています。日本ではスープとご飯を別々に食べるのが一般的ですが、インドネシアではご飯をスープに浸して食べるスタイルが広く親しまれており、ソトならではの楽しみ方となっています。

この頃、日本では「日本イスラム共和国」というワードがネット上に大量に投稿されて大きな話題になっていました😎😀😃😄☺️ なぜこのような言葉が米大統領の口から出てきたのか?日本の真珠湾攻撃とイメージが重なっただけのか?本当に単なる「失言」だったのか?もしかして米政府内部ではそのような「将来的な想定」をすでに持っているのか?非常に興味深い現象です。



7月9日木曜日
Masjid Darussalam, Chibubur 講演会(ジャカルタ特別州東ジャカルタ市)
「言いなさい。確かに、わたしの主(アッラー)は、かれの僕の中からかれが望む人に豊かに糧を与え、また望む人にそれを切り詰めます。かれはあなた方が施したどんなものでも、すべて返します。かれは最善の糧の供与者なのです」(クルアーン 34:39)








ジャカルタでは、名物の「Soto Betawi(ソト・べタウィ)」を堪能しました。ココナッツミルクを使ったクリーミーでコクのあるスープが特徴で、牛肉の旨味とスパイスが絶妙に調和しています。一口食べるとその美味しさに驚かされる、ジャカルタを訪れたらぜひ味わいたい一品でした。


スマトラ島のリアウ州に移動
リアウ州は古くからマレー世界(Alam Melayu)の中心地の一つであり、その後、周辺地域からも多くのマレー人が集まり、さらに他民族も流入しました。マラッカ海峡の交易の要衝として栄え、マレー語・イスラーム文化が発展しました。ポルトガルによるマラッカ征服後、王族や貴族、商人、イスラーム学者がジョホールやリアウへ移住しました。その結果、ジョホール・リアウ王国が成立し、リアウはマレー文化・文学・イスラーム学問の中心となりました。ジョホール、パハン、スマトラ東海岸、リアウ諸島などから人びとが往来し、マレー社会が形成されました。この時代のリアウ・マレー語は、現在のインドネシア語・マレーシア語の基礎となった重要な言語です。オランダ統治時代から独立後にかけて、石油産業や開拓、移住政策(トランスミグラシ)により、ジャワ人、ミナンカバウ人、バタック人、ブギス人、中国系住民などが多数移住しました。特に州都ペカンバルでは、現在はミナンカバウ系住民が最大の民族集団となっています。



食事は一気にマレー料理が中心になりました。全体的に辛味が強いため、日本人が食べられるものは限られます。その中でも「Ikan Goreng(イカン・ゴレン:魚の唐揚げ)と「Ikan Bakar(イカン・バカル:焼き魚)は安定した美味しさでした。どちらも川魚が使われており、素材の旨味を楽しむことができました。


7月10日金曜日
Masjid Nurul Huda, Pekanbaru 講演会(Nesdi Evrilyan Rozanda, S.Kom., M.Sc.リアウ・スルタン・シャリフ・カシム国立イスラーム大学 情報システム学科 講師)(リアウ州ペカンバル市)
Masjid Nurul Hudaは、単なる礼拝の場所ではありません。その名のとおり、「アッラーの導きの光」を人々に届ける場所です。「アッラーは、諸天と地の光です。かれの光を例えれば、ランプを置いた壁龕のようなものです。ランプはガラスの中にあり、ガラスは輝く星のようです。(そのランプは)祝福されたオリーブの木(の油)で灯されています。(その木は)東方(の産)でもなく西方(の産)でもなく、その油は火がほとんど触れないのに光を放ちます。光の上に光を添えます。アッラーは望みの人を、かれの光に導きます。アッラーは人びとのために、このように例えられます。アッラーは、すべてのことをご存知なのです」(クルアーン24:35)



Masjid Agung Ar-Rahman 講演会(リアウ州ペカンバル市)
Ar-Rahmanという名称は、「アッラーの広大な慈愛」を象徴しています。その慈愛は、礼拝する人々だけでなく、地域社会や困窮者、旅行者、異なる背景を持つ人びとにも及ぶべきものです。



Masjid Baiturrahim, Pekanbaru 講演会(リアウ州ペカンバル市)
Masjid Baiturrahim(بيت الرحيم)の名称に含まれる 「Ar-Raḥīm(الرَّحِيم)」 は、アッラーの99の美名(アスマーウル・フスナー)の1つで、「限りなく慈愛深い御方」「特に信仰者に慈愛を与えられる御方」という意味です。


Dr. Mizan Asnawi リアウ・ムハンマディヤ大学経済ビジネス学部長との会談(リアウ州ペカンバル市)

Dr. Diana Tabraniとの会談。彼女はペカンバルの医療界でよく知られた医師・経営者であり、Prof. Dr. Tabrani一族の一員として、地域医療の発展に大きく貢献しています。ペカンバル初の母子専門病院 Rumah Sakit Ibu dan Anak (RSIA) Zainab の創設者・育成者として知られています。

「Soto Medan(ソト・メダン)」を堪能しました。北スマトラ州メダンを代表する名物料理で、濃厚なココナッツミルクのスープに、ターメリック(ウコン)やレモングラス、コリアンダーなどの香辛料がふんだんに使われています。ターメリックによる鮮やかな黄色いスープは、香り高く、まろやかなコクと深い旨味が特徴で、他の地域のソトとは一味違う豊かな風味を楽しむことができました。

7月11日土曜日
Masjid Da’wah 講演会(リアウ州ペカンバル市)
「英知と良い諭しで、(人びとを)あなたの主の道に招きなさい。最も丁重な態度でかれらと論議しなさい。確かにあなたの主、かれは、かれの道から迷う人をご存知であり、また導かれている人もご存知です」(クルアーン16:125)


Ustaz Abdul Somad(愛称UAS)との貴重な会談(リアウ州ペカンバル市)
インドネシアNo.1と称される著名なイスラーム学者・説教師であり、多くの人びとに大きな影響を与えているUstaz Abdul Somad先生とお会いし、意見交換をさせていただく貴重な機会をいただきました。リアウ州と言えば・・・UASの出身地!と言われるほど有名です。

バタム島に移動:リアウ諸島州で最大の都市(州都はタンジュンピナン)
シンガポールに近いので、多くの観光客が買い物とリゾート観光のために訪問します。

Nasi Liwet(ナシ・リウェット)は、インドネシア・中部ジャワ州、特にソロ(スラカルタ)の名物料理です。「liwet(リウェット)」とは、ココナッツミルクやスパイスを加えてご飯を炊き上げる調理法を意味します。ナシ・リウェットは、王宮文化が栄えたソロの伝統料理として知られています。

7月12日日曜日
Masjid Bukit Indah, Sukajadi, Batam 講演会(リアウ諸島州バタム市)
Masjid Bukit Indah =「美しい丘のマスジド」
「われら(アッラー)は地上にあるものを、その装い(美しさ)として設け、人びとの誰が最も善い行ないをするか試みます」(クルアーン 18:7)

Masjid Agung Raja Hamidah 訪問(リアウ諸島州バタム市)

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